サイコパスの考え方を活かす!良いサイコパスとは?【サイコパスに学ぶ成功法則】
サイコパスとは日本語で「精神病質」と訳されています。サイコパスと聞くと、冷酷で残虐な殺人犯をイメージするでしょう。しかし、サイコパスの中にも良いサイコパスがいます。例えば、大企業のCEOや弁護士、外科医などです。今回はサイコパスの特性と考え方を活かした良いサイコパスについて、本を読んで得られた知識を提供します。
今回の本は「サイコパスに学ぶ成功法則」です。
- サイコパスの特性とは?
- 良いサイコパスと悪いサイコパスの違いとは?
- 成功のための7大行動原則
- やるべきことに着手する実践的なヒント
- 失敗することを目標にする
- 人生を大きく変える6つのやるべきこと
- 集団思考とサイコパス
- SPICE~説得の技法~
- 良いサイコパスになるためのヒント~初対面の人と仲良くなる方法~
- 怒りを抑える~それはあなたの問題ではなく、相手の問題である~
- 今を生きる~マインドフルネスとサイコパス~
- 心のスイッチをオフにして動く、考えるのはそのあとでいい。
サイコパスの特性とは?
心理学者が「サイコパス」という言葉を使う場合には、以下の特性を備えた人々を指す。
- 冷酷
- 恐怖心の欠如
- 衝動性
- 自信
- 高い集中力
- 重圧下での冷静さ
- 精神的な強さ
- 魅力
- カリスマ性
- 共感度の低さ
- 良心の欠如
こうした特性の1つ1つを「人格」という。この特性のダイヤルを上げたり下げたりすることで、それにぴったりの職業が存在しているのだ。そう、CEOや弁護士だ。
良いサイコパスと悪いサイコパスの違いとは?
良いサイコパスとは?
悪いサイコパスとは?
- 他人に対して、見境なく傷つけても良心が痛まない
- 社会生活において、特性のダイヤルは危険なほど高くなっていて動かすことができない
- 世間一般に対して、自分以外の人間に対する自分の行動の結果に興味がない
- つまり、サイコパスであることは呪い
- サイコパス的な特性は、出世を後押しする。つまり、あなたの人生を成功に導くことができる。→成功したサイコパス
- サイコパス的な特性は、もともと持っている才能を増幅させる。つまり、あなたを機能的にする。→機能的なサイコパス
才能と環境:サイコパス的な特性が役に立つとき、立たないとき
暴力的・知能が高い→犯罪組織のボス
暴力的・知能が低い→強盗
非暴力的・知能が高い→CEO、弁護士
非暴力的・知能が低い→軽犯罪者
成功するサイコパスになるためには必ずしも良いサイコパスである必要はない。
臨床心理学におけるサイコパスは、冷酷で、恐怖心がなく、自信家で、魅力的でカリスマ性があり、衝動的で、説得がうまく、精神的に強い一方で、良心と共感を欠いているという、そうした特性の集合体としての人格を持つ人物である、ということになる。
つまり、こうした特性は斧で人を殺そうというときには役に立つ。しかし、同じ特性は法廷や戦場、手術室でも役立つのである。
成功のための7大行動原則
成功しない人物の特性
- 言い訳をする
- 他人を責める
- 八方美人である
- 意気地なしである
- 屈する
- 過去をくよくよ思い悩む
- 先延ばしにする
- 考えすぎる
- うまくいかないのは何でも自分のせいだと考える
- 先のことを心配しすぎる
良いサイコパスの人格の特性
- 結果を出す
- 責任をとる
- 自分に正直である
- やるべきことをやる
- 屈辱に耐える
- すぐ次に切り替える
- すぐ実行する
- 素早く片付ける
- 仕事上と割り切る
- 目の前にある仕事に集中する
7大行動原則
①実行あるのみ
サイコパスはとにかくやるのである。考えすぎて時間を無駄にするようなことはしない。ただ、実行あるのみだ。
②ここぞというときに、やり遂げる
ここぞというときにスイッチをONにする。研究では、失敗してひどい目にあったときより、成功の報酬を与えられたときのほうが、サイコパスは早く学習することが示されている。
③自分に正直になる
サイコパスはかなりの自信家である。他人が自分のことをどう思おうと気にしないのである。
④説得の黒帯になる
サイコパスは人をよく見ている。彼らは人の心のカギを開けることにかけては天才的だ。
⑤我関せずで怒りを抑える
サイコパスはひたすら前に進む。禅でいう何ものにもとらわれるなを実践しているのである。
⑥いまを生きる
サイコパスはいざというときに集中する。「プレッシャーは大きなチャンスの前兆に過ぎない」マイケル・ジョンソン
⑦感情に流されずに行動する
サイコパスは感情に左右されない。彼らは一歩離れて感情を排除して行動できるのだ。
やるべきことに着手する実践的なヒント
①自分がやりたいことをやっている姿を想像する
先延ばしを防止するには、やるべきことの計画を立てるとよい。自分がそれをやっていれう姿を思い浮かべよう。より具体的に、詳細にそれを成功させている姿を想像しよう。
②やるべき内容を細かく分割し、分析する
あまりやりたくない原因は何なのかを正確に知ることが重要だ。わかっていれば、それを対処できるからである。ギリギリのやっつけ仕事になってどれだけ後悔するかに比べたら、今、余裕をもってきちんと仕上げたほうがどれだけ気分がいいだろうか?
③自分自身と時間契約を結び、それ以外のことから自分を隔離する
メールもフェイスブックもあなたが今やっていることと直接関係ないあらゆることを遮断する。実際、スマホが視界にあるだけでも集中力が下がることが分かっている。時間を決めて、その時間は集中する。時間が経ったら、禁止令を解除する。解除は必ず時間通りでなくてはならない。
④時間を短縮する
完璧なチャンスを待って、ぐずぐずと時間を無駄にしてはいけない。チャンスは自分から作るものである。
失敗することを目標にする
失敗すること自体を目標にして、作業を続けていると失敗に慣れてくる。失敗すること自体が難しくなってくるからだ。これを利用しよう。
とある話では、バーで女の子に1番たくさん断られるのが誰かを競ったという。1番になったら、次に出かけた時の飲み代がタダになる。結果的にどうなったか?振られるほうがだんだんと難しくなってくることに彼らは気づいたのだ。結果、女の子を家にお持ち帰りするのが簡単になってしまった!
人生を大きく変える6つのやるべきこと
①自分が本当に望んでいるものが何かを理解する
何かを手に入れるためにはまず、それが何かを知る必要がある。どんな目標でも思考と行動の2つが欠かせない。実際に非常に多くの行動が怠惰で不適切な思考の結果を取り消すために行われている。
- 行動しない・考えない→失敗
- 行動しない・考える→失敗
- 行動する・考えない→失敗するかも
- 行動する・考える→成功
②自分が本当に望むものがわかったら、全力で取り組む
単に取り組むだけではいけない。全力で取り組まなくてはいけない。
- 何かで一番になるための取り組みは、長期間にわたって努力し続けることである。
- 何かで一番になるために全力で取り組むことは、他のあらゆることを犠牲にして長期間にわたって努力し続け、ずっと成果がなくても努力し続ける覚悟をすることである。
「すべてが失敗に終わったらどうしよう」と考えるのではなく、「成功させるには何が必要か」と考える。本当のよいサイコパス式の考え方では、損失の可能性ではなく、利益の可能性に意識を集中させる。
③効率化させる
「今、この瞬間に私がやっていることは、自分の目標達成に役立っているだろうか」と自問しよう。この自問を1日のうちに何回かすることが時間の使い方に大きな影響を与えていることがわかってくる。
④結果を重視する
効率的でなければ意味がない。接近-回避型葛藤という傾向がある。これは重要な目標の達成が近づいてきたときに私たちが経験するもので、待ち望んでいるものが遠くにある場合はその日が来るのが待ち遠しくてたまらない。しかしそれがすぐそこまでやってくると私たちは遠ざけたくなってしまう傾向のことを言う。しかし、良いサイコパスなたこんな行動は取らないのである。
⑤たとえでイメージする
自分にぴったりのたとえを見つけ、それを使って自分の目標と成功を妨げるかもしれない潜在的な障害をイメージすると成功する可能性が高まることがわかっている。
自分当てはまる自分にとって意味のあるたとえを何か探して、その枠組みの中で自分の目標をとらえなおそう。
⑥最適な時間帯
ほとんどの人が知らないのがあなたが何を成功させたいかによって、その成功の最適な条件が揃う最高の時間帯が、1日の24時間のうちに存在していることだ。自分の能力を最大限にはっきするためにその時間帯に合うように作業時間を調整すればいいのだ。
集団思考とサイコパス
集団思考のせいで、家族や小規模な集団、地域社会全体が地球上から消え去ってしまう可能性があった。だから、集団思考を破壊する何かがあるというのは、まさしく命を救うことになるわけである。そう、サイコパスの登場だ。
ルールを破る人間は人生のあらゆる局面で既成概念にとらわれていないということである。また、感情に流されない人が常に必要とされている。つまり、
- 好かれようとしない人
- 所蔵しようとしない人
- 承認や賛同を必要としない人
- 多数派の規範に異を唱えることを恐れない人
である。
しかし、この4つの性格の特性は
- ぴったりのレベル
- ぴったりの組み合わせ
- ぴったりの状況
で行使することが大切である。
SPICE~説得の技法~
SPICEと呼ばれる説得の技法があり、SPICEは英語の頭文字をとったものである。
- Simplicity(単純性)
- Perceived self-interest(私的利益感)
- Incongruity(意外性)
- Confidence(自信)
- Empathy(共感)
単純性
私たちの脳は複雑なものより単純なものを好む傾向がある。認知の流暢性は、何かを理解するのが簡単であればあるほど、私たちはその何かをより有用で、より心地よいと感じ、より説得力のあるものとして、一般に肯定的にとらえることである。
なぜ単純を好むのか?なるべく時間をかけたくないということだろうか。時間短縮は進化の歴史において非常に重要なものになってきたからだ。
私的利益感
もしあなたが誰かに何かをさせようと説得を試みるなら、相手がそうすることであなたではなく相手自身の利益になると相手が思えるようにメッセージを提示することが重要である。
馬を操る方法は?馬の行きたがる方向に進むことだ。
つまり、相手の気持ちを変える一番の方法は、あなたの利益になると同時に相手自身のためになるのだと納得させることである。
世の中の多くは説得の秘訣を自分のために何かするように仕向けることだ考えているのだ。これは一般的な考え方だ。説得の秘訣は相手が相手自身のために何かをするように仕向けることなのである。
意外性
意外性は笑いと注意をそらすことの2つの要素でできている。
まず、説得するには相手の気分を良くする必要がある。つまり、笑いだ。相手を笑わせる必要がある。そして、注意をそらすこと。予想外の事態や今までにない状況は、私たちの脳を自動的に暗示にかかりやすい状態にする。このときこそ、相手の言いなりになってしまいやすいのだ。
- バーで一番効果のあった口説き文句とは?
「僕は友達と20ドルの賭けをしている。もし僕がこのバーで一番の美人と仲良くなれたら僕の勝ちなんだ。だから、そのお金で僕とこれから飲まないか?」
この後にも仕掛けがある。その直後に誉め言葉を入れたときだけ成功したのである。
言い寄られた女性の多くがする反応が警戒と用心することであり、そのスイッチをオフにしてしまえば成功するのだ。女性はこのクレイジーで複雑な取引の条件を理解しようと必死になってしまう。そのせいで、直後にかけた誉め言葉はレーダーに引っかかることなく、女性の脳に滑り込んでしまう。
自信
あなたが相手を説得するときに自信に満ち溢れていないと説得するのは難しい。自信は信頼にもつながる。自分が自信を持っていると、相手から頼りにされやすい。
説得の時は自信をもって話すことを心掛けなくてはいけない。
共感
共感とは
- 相手の心を読む
- 相手と親密になる
- 相手の言葉で話す
ことである。
心理学にリフレーミングというものがある。リフレーミングはある物事について、表現の仕方や見る角度を変えることで相手に異なる印象を与える効果のことだ。
リフレーミングをすると相手の心を拒否の領域から承認の領域に引きずり下ろす。
上司は部下がマラソンのトレーニングをしていることを知っているとしよう。
「今夜はプレゼンの資料を仕上げるので、2時間程残業してくれないだろうか?」
↓
「そろそろつらい時間になってきたね。でも、君にもう少しだけ限界に挑戦してあと1マイル程残業するスタミナが残っていたら、今夜のプレゼンは手伝ってもらえないだろうか?」
これで成功の確率はかなり高まるのだ。
良いサイコパスになるためのヒント~初対面の人と仲良くなる方法~
- 笑いかける
- 目を合わせる
- 誉める
- ファーストネームで呼ぶ
- 気さくにふるまう
- 温かい飲み物を出す
- 相手の動作を真似る
- ボディタッチをする
- 共通項を見つける
この9つを実践しよう。
怒りを抑える~それはあなたの問題ではなく、相手の問題である~
他人が僕について言うことなんか知ったこっちゃない。-マイケル・J・フォックス
- 運転中に赤信号で止まっていると、隣に停車した車の窓から男が拳を振り上げてる。彼は、手前の信号のない環状交差点で、あなたが彼を無視して無理な割り込みをしたと思っている。
- 隣の運転手と口喧嘩をして、金切り声で相手をののしるか。それとも、彼を見てにっこりと笑って目をそらし、信号が緑に変わったら、まるで彼に気づきもしなかったようにゆっくりと発車するか。
つまり、決定はあなた次第ということだ。あなたがすべきことは個人的な屈辱として受け止めないことだ。
サイコパスは相手が自分に損をさせて、いくら得をしているかに関心を持つことができないのだ。サイコパスが気にするのは、自分がいくら得られるかだけなのである。
今を生きる~マインドフルネスとサイコパス~
マインドフルネスでは現在を味わうように指導するが、サイコパスは貪り食う傾向が強いという。マインドフルネスとは、日本語で「気づき」、そして、今ここに100%心を向ける在り方でという意味である。
恐怖とはもともと感じる必要はないものである。心配事の99%は実際には起こらない。問題は今後起こるかもしれない、失敗するかもしれないということを心配しすぎて現在を見失うことである。現在はすべてが完璧にうまくいっているという事実を完全に見落としてるからである。
「今を生きていないとき、その人の心は今に向いていないので、今を生きていることに気づいていない」-エレン・ランガー
- 今、一つのことに集中する
実際にながら作業ではパフォーマンスが下がり、ミスが最大4倍になることが研究によってわかっている。ながら作業をしているとなんだか物事が片付いているような気がするのは、多くの作業がそれぞれほんの少しだけ進んでいて、ながら作業全体でごく小さな報酬のワクワク感が得られているからである。
すると、作業の一つで困難に遭遇すると別の簡単なものに取り組んでしまい、困難を先延ばしにしてしまうのである。
心のスイッチをオフにして動く、考えるのはそのあとでいい。
私たちの脳で起きていることはそれが何であれ、事実とは一切関係ない。この脳で起きていることは私たちがどう感じているかが含まれている。
プロセスゴールという考えがある。選手を何かに集中させることによって、それ以外のあらゆるものに集中させないようにすることだ。
私たちはたいていの場合、やるべきことを意識せずにできる。ただ、失敗するのではないかという不安が成功を邪魔してしまう。
だから、ただやればいいのである。