やり抜く力【GRIT】
誰でも天才になれる。
最近書店に行くとすごく目に飛び込んでくるので買って読んでみました。
タイトルは「GRIT~やり抜く力~」。
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
- 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/09/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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やり抜く力ということは、やり抜くための方法論が書かれているらしいので、やり抜く力が欲しい私は読んでみたのです。その中から特に重要だと思った部分について要約しています。
やり抜く力とは?なぜそれが重要なのか?
- 情熱+粘り強さ=やり抜く力である。
情熱とは自分のもっとも重要な目標に対して、興味を持ち続け、ひたむきに取り組むこと。粘り強さとは困難や挫折を味わっても諦めずに努力を続けること。
才能がなくてもやり抜く力を持っていれば結果を出せる。才能をうのみにしてしまうと、自分は元からできるやつだと思ってしまい困難な状況に陥ったときにすぐに諦めてしまう。才能に目が行ってしまうと、努力に目が行かなくなる。才能が重要だとすれば努力はその2倍必要である。
- 自分が楽だから人を神格化してしまう
「あまりに完璧なものを見たとき、我々は『どうしたらあんなふうになれるのか』とは考えない」。その代わりに、魔法によって目の前で奇跡が起こったのごとく熱狂してしまう。ニーチェの言葉より
つまりは「天賦の才を持つ人」を神格化してしまったほうが楽だということ。そうすれば自分の現状にやすやすと甘んじていられるからだ。
- 達成を得るためには努力が2回影響する
「才能」とは努力によってスキルが上達する速さのこと。一方、「達成」は習得したスキルを活用することによって表される成果のこと。「スキル」は努力によって培われる。それと同時に「スキル」は「努力」によって生産的になる。
才能×努力=スキル スキル×努力=達成
つまり、努力は2回必要であるということだ。
- 偉大な人の特徴
知能レベルは最高でなくとも、最大限の粘り強さを発揮して努力する人は、知能レベルが最高に高くてもあまり粘り強く努力しない人より、はるかに偉大な功績を収めることがわかっている。
- やり抜く力を作る遺伝子とは?
- やり抜く力や才能など、人生の成功に関わる心理学的な特徴は、遺伝子と経験の影響を受ける。
- やり抜く力をはじめ、いずれの心理学的な特徴についても、その遺伝に関係する遺伝子はたった一つではない。
- 遺伝率の推定値をみれば、形質の発現の仕方は人によってさまざまであることがわかるが、平均がどれだけ変化しているかは、遺伝率をみてもわからない。
- やり抜く力は環境によって変わる
成長や加齢に伴って、環境も変化する。慣れない環境で頑張っているといずれは新しい考えや行動が身について習慣になる。
- やり抜く力は、育つ時代の文化的な影響を受ける
- やり抜く力は、年齢とともに強くなる
やり抜く力を内側から伸ばす
- 好きなことを仕事にするは本当にいいのか
第一に人は自分の興味に合った仕事をしているほうが、仕事に対する満足度がはるかに高いことが研究によって明らかになっている。
第二に人は自分のやっている仕事を面白いと感じているときのほうが、業績が高くなる。
第三に興味を持てることが見つかったら、積極的に自分から掘り下げていかなくてはならない。
- 自分では気づかないうちに関心を抱いてしまっている
興味は内省によって発見するものではなく、外の世界と交流するなかで生まれる無理やり何かを好きになろうと思ってもうまくいかない。ありがちなことだが、無理やり興味を持とうとするのは大間違いなのである。
- 好きにならないと努力できない
ただ好きだからといって上達できるとは限らない。努力をしない限り、上達するはずがないのだ。だから多くの人は好きなことをやっていても全然うまくならない。
必死に努力する前にまずは楽しむことが必要である。
- 取り組むべきことを発見する簡単な質問
「私はどんなことを考えるのが好きだろう?」
「何をしているときが一番楽しいか?」
「私が本当に大切に思っていることはどんなこと?」
とりあえずいいと思ったことをやってみよう。自分が打ち込んでみたいと思うことは1つとは限らない。うまくいかなかったときは取り消してもかまわない。
発見したら、次は発展である。
興味を持ち続けるためには、さらに興味がわくような機会を自分で作っていこう。興味を掘り下げるには時間がかかる。つねに疑問を持って答えを探そう。また、同じ興味を持った仲間を探そう。
- 1万時間の法則は本当か?
よく1万時間やると上達すると言われている。ドイツの有名なヴァイオリニストたちは、最上級のレベルの演奏技巧を習得するまでに10年以上、延べ約1万時間かかっていた。確かに1万時間の法則が当てはまるが、これはあくまでも平均時間に過ぎない。
- 意図的な練習をしなければ上達しない
時間の長さよりも「どう練習するか」が鍵である。つまり、一万時間未満でも練習の仕方によって上達の速度が変わるというわけである。意図的な練習にはフロー(まるで体が勝手に動いている状態)が大切だ。フローは努力を要しない。意図的な練習のときにフローに入ってしまえば、努力は必要にならない。やり抜く力が強い人はフロー体験も多いことがわかっている。フローとやり抜く力は密接に関係しているのである。
「意図的な練習」は準備段階のようなもので、フローは本番で経験するものだと言える。
「意図的な練習」を最大限に活用するためには、習慣化が必要である。「ルーティン」に勝る手段はないのである。
- 目的を見出す
「興味」は情熱の源だ。目的、すなわち人々の幸福に貢献したいという思いもやはり情熱の源だ。「やり抜く力」の強い人々が持っている深い情熱は、「興味」と「目的」によって支えられている。
「やり抜く力」強い人々は、普通の人に比べて「意義のある生き方」「ほかの人々の役に立つ生き方」をしたい、というモチベーションが著しく高い。
- 3番目の答えの人は「やり抜く力」が強い
ある人がレンガ職人に「何をしているのですか?」と尋ねた。
1番目の人は「レンガを積んでるんだよ」
2番目の人は「教会を作っているんだよ」
3番目の人は「歴史に残る大聖堂を作っているんだよ」
- 役に立ちたい+興味が大きな力を生む
自己中心的な動機と利他的な行動は互いに両極端の存在であり、どちらか一方しかあり得ないと考えられがちだが、両方動機が存在する場合もある。つまり、勝者を目指すと同時に、人助けを心がけることも可能なのである。実際に自分の事も社会のためも考えて行動する人のほうが、長い目で見れば、成功する場合が高いことが明らかになっている。
やり抜く力を外側から伸ばす
- やり通すことで「やり抜く力」を鍛えることができる
青年期に何らかの課外活動を最後までやり通すことで、やり抜く力を要するとともに、やり抜く力を鍛えることにもなる。アメリカの裕福な家庭に生まれた高校生の課外活動の参加率は、貧しい家庭に生まれた高校生たちの家庭よりも高い傾向にある。
- 難しいことを続けていると貪欲に取り組めるようになる
大変なことに取り組むことで、ほかの大変なことも取り組めるようになることが研究でわかっている。
ラットを2グループに分け、難しいことと簡単なことをさせた場合では難しいことをさせたラットのグループのほうが次の課題にも元気よく粘り強く取り組むことが明らかになっている。
- 思い込みの力
実際に「自分はどんなに大きな逆境でも乗り越えられる人間だ」と思っていると、まさしくそれにふさわしい行動をとるようになるのである。
まとめ
- 「やり抜く力」とは長期的な目標に向けた「情熱」と「粘り強さ」である。やたらと才能にこだわっているとこの単純な真実を見失ってしまう
- やり抜く力は伸ばせる
- 伸ばす方法は「自分で内側から伸ばす方法」と「外側から伸ばす方法」がある。
- 「内側から伸ばす方法」は興味を掘り下げること、自分のスキルを上回る目標を設定して、それをクリアする練習を習慣化する、自分の取り組んでいることが、自分よりも大きな目的とつながっていることを意識する、絶望的な状況でも希望を持つことを学ぶことである。
- 「外側から伸ばす方法」は親、コーチ、教師、上司、メンター、友人など周りの人々が個人の「やり抜く力」を伸ばすために重要な目的を果たすことである。
やり抜く力が強いということは
- 一歩ずつでも前に進むこと
- 興味のある重要な目標に粘り強く取り組むこと
- 厳しい練習を毎日、何年間も続けること
- 7回転んだら8回起き上がること
やり抜く力を伸ばせば、誰でも「天才」になれる。
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
- 作者: アンジェラ・ダックワース,神崎朗子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/09/09
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