ナンパのテクニックを心理学で解説してみる。
以前ナンパの本を読んでから、ナンパには多くの心理学のテクニックが使われていることに気づきました。
女の子をたくさんゲットしているナンパ師たちはおそらく、経験から心理学のテクニックを無意識に学んだか、心理学のテクニックを学んでからナンパをしているかの2つだと思いました。後者のほうが多いだろうとは感じます。ではナンパ師たちの話術の中にどんな心理学のテクニックが使われているのか解説してみます。
導入編
まず、ナンパと言ったらまずは声かけです。見知らぬ女の子に声を変えるというのが普通に考えたら、中々できません。ナンパ初心者が声をかけれない状態のことを地蔵というらしいです。
ナンパ師の声のかけ方は「こんにちは~」「すいません」「ちょっといい?」といったところでしょうか。この声かけ時、ナンパ師は女の子の右側から声をかけることが多いそうです。これは心理学的に右耳から入った情報はポジティブに受け取りやすい、左脳(論理的な脳)に届くので、しっかりと伝わりやすいということです。また、心臓は左側にあるので、左から話しかけられると心臓を守ろうとするため怯えてしまうのです。
また、女の子を立ち止まらせなければいけないので、後ろから来て女の子の前に立つように声をかけるそうです。このとき、反対側に壁があると尚逃げ道が無くなります。
会話編
ナンパの肝とも言うべき会話ですが、始めに女の子を笑わせてあげることが大切です。ここで思い出すのが、説得の技法「SPICEの法則」。
この法則に出てくる「意外性」には、「笑いと注意をそらすこと」が重要だとあります。笑いはそのままの意味で、注意をそらすは女の子の思考を一旦停止させることです。
例としてケヴィン・ダットンの同僚が行った研究で
「僕は友達と20ドルの賭けをしてる。もしこのバーで1番の美人と仲良くなれたら僕の勝ちなんだ。だから、そのお金で僕とこれから飲みにいかない?」
と言った口説き文句は実験中1番効果があったそうです。しかし、これはこの言葉の直後に誉め言葉を言った場合のみ成功したそうです。「かわいい靴だね」とか「素敵な髪形だね」といった言葉です。
どういうことかと言うと、警戒と用心のスイッチをオフにした女の子は賭けの説明を理解しようとします。また、この時同時に笑いも起こった状態です。スイッチがオフになっているせいで「素敵な髪形だね」といった誉め言葉は感情を司る脳の領域に何のセンサーにも引っかからないまま、すんなりと入っていきます。これによって1杯の誘いを受けてしまうのです。
そして、相手を説得したいなら相手の気分を良くしないといけません。そのための笑いでもあります。
笑いを生み出すには経験とかセンスが問われますが、心理学でも効果のあるバックトラッキングを使わないわけにはいきません。
SPICEの法則の1つ「共感」はまさにバックトラッキングをしながら、共通点を探していけばいいでしょう。
ナンパでは自分紹介をしてから、相手のことも聞き出します。これは「自己開示の法則」ですね。自分の事から話すと、相手もその話題について話しやすくなることを言います。
また、女の子に飲み物を自販機で買って上げたり、スタバでおごったりと「返報性の法則」を使っています。返報性はこちらが何か親切にしたら、相手も返さなければと思ってしまうことを言います。また、このとき暖かい飲み物だと更に効果があります。実際に温かい飲み物を貰った人は相手を温かい人だと感じ、冷たい飲み物を貰った人は相手を冷たい人だと感じたという研究があります。
ここまでを会話形式でまとめてみます。
男「(右耳側から)すいません~」女「?(振り向く)」
男「これから何するんですか?」女「帰ります」
男「帰るんですね、帰るところあるんですか?」女「(笑)どういうこと(笑)」
男「え、家あるの?」女「ありますよ(笑)」
男「あるんすね(笑)初めて見たそんな人(笑)」女「(笑)(笑)」
男「今、友達と賭けをしていてここら辺で1番の美人と仲良くなれたらおれの勝ちなんですよ。だから、そのお金でおれと飲みに行きません?あ、めっちゃネイル可愛いですね」
女「あ、ありがとうございます」←理解中
女「まあ、1杯くらいなら」
といった感じでしょうか。推測ですが(笑)
こういう風にナンパ師は日ごろから何人も女の子に声をかけて、経験を積み、そのうえでトーク力も上げていく。心理学のテクニックを使いまくってるわけです。機転がきいた言い回しも経験のたまものでしょうね。
次回はカフェに連れ出し編~ホテル編までの行動を心理学で解説してみようと思います。
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